6.12で終わっちゃうんだったー!ということで、その前の週に慌てて行ってきた『恐竜博2016』。今回の見所はスピノサウルスとティラノサウルス(スコッティ)の全身骨格展示だろう。
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スピノサウルスはここ数年話題になってる獣脚類の肉食恐竜で、その化石から「おそらく川など水中で泳ぐのが得意で魚とか食ってたんじゃね?」みたいに言われていた。「言われていた」とボヤっとしてるのは、1912年にエジプトで発見されていたスピノサウルスの化石が第二次大戦によって焼失、その詳細は長らく不明だったのである。
わずかに残っていた手がかりを元に、2008年にはモロッコであらたなスピノサウルスの化石が発見され、これによりいくつかの衝撃的な事実が判明した。それは、水中生活が中心だったということが裏付けされ、さらに「陸にあがったときは四足歩行だった」という点だ。じつは「獣脚類で四足歩行」という恐竜はいままで存在が確認されていなかった。スピノサウルスが初、ということになる。
なので、今回の全身骨格も四足歩行スタイルでの展示となっている。2009年に幕張で開催された「恐竜2009 〜砂漠の奇跡〜」では二足歩行を前提とした骨格展示だったので、7年でもう変わっているのだ。何千万年も前の化石が、研究結果によって日々更新されていく。まさに恐竜研究の醍醐味といえよう。
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ティラノサウルスの全身骨格は、2013年に全身骨格標本ができあがったばかりのスコッティが来日。公式サイトには「初来日」とあるが、じつは『恐竜博2005』で頭部化石が一度日本に来てるんだよね。今回は「全身骨格」となってやってきた、というわけだ。
東京での開催は6.12で終了だが、このあと北九州、大阪と回る。この2体の全身骨格を見るだけでも価値があるのでぜひ!
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以下にそのほか撮影した写真をいくつかアップしておく。